パーソルだからこそ、管理職でも、ワークライフバランスは実現できる——新たな業務・役割と育児の両立に挑戦し続ける女性チームリーダーの素顔

テクノロジードリブンの人材サービス企業を目指す、パーソルグループ。同じ志をもつテクノロジー人材が次々とジョインしています。 今回は、経験者採用で入社した林に、現在の仕事とパーソルホールディングスではたらく魅力について聞きました。

グループ横断のAI活用を目指し、組織発足から半年で2つの施策でPoCはまでこぎつける

はじめに、林さんの現在の役割について聞かせてください。

AIを活用したグループ横断の事業変革を担うべく今年4月に新設された「グループAI・DX本部 グループAI推進部 AI企画室」のチームリーダーを務めています。

AI企画室は、どのようなミッションを担う組織ですか。

AI企画室は「グループ横断で導入できるAIを作る」ことをミッションとし、AI活用施策の企画立案を中心に担うセクションです。課題の発掘から施策アイデアの抽出、実行とその後の改善まで、一連のプロセスをカバーします。

大きなテーマとして、トップダウンの事業変革に取り組む企画メンバーが4人、“AIの民主化”を念頭にボトムアップでの業務改善に取り組む企画メンバー3人、これらの企画を実装に向けてデジタルに落とし込むITコンサルタント1人の、計8人が所属しています。

現在、具体的にどのような取り組みを推進していますか?

いくつかありますが、実装に近付いているものでいえば、営業を担う社員がアバターを用いてロールプレイングを行い、営業スキル向上を目指すアプリの開発を進めています。昨年から始動していたもので、現在は導入に向けた検証(PoC)が完了し、現場への展開を見据えたグループ会社との調整段階にあります。

他にも、AI企画室が発足した4月からは商談・面談の自動記録や、お客さまとの接点をAIによってさらに便利にするものと新たに2つの施策を構想し、この9月からPoCに入りました。

これらはいずれも、グループ各社の業務フローに共通する課題を抽出し、それを起点に企画立案した施策です。まずはグループの中核企業であるパーソルテンプスタッフやパーソルキャリアから展開を開始し、成功したものを徐々にグループ各社へ展開していこうと描いています。

施策を推進する中で見えてきた課題があれば教えてください。

「システムの質や精度をいかに高めるか」、そして「実際にシステムを業務で用いる社員にいかに納得してもらうか」という点は大きな課題に感じています。

中には、お客さまとの接点においてAIを活用しようとする施策もあり、そこでは特に人とAIとの会話の精度が重要になります。前段として、現場の社員にとって違和感がなく、かつ「これならお客さまにもお出しできる」と納得してもらえる必要があり、精度の向上と現場との合意形成は丁寧に進めていきたいですね。

“素人以下”のスタートから、DX・AX推進を支えるエキスパートへ

パーソルホールディングスへの入社以前、どんなキャリアを歩んできたのか教えてください。

新卒で有料放送のテレビ局に入社し、営業やクリエイティブディレクションに4年間携わりました。その後、外資系コンサルティング企業で顧客のDX・AX推進や、BtoBデジタルマーケティング、業務改善などを支援する経験をしています。

放送業界からデジタル活用支援を担うコンサルティングというのは、大きなキャリアチェンジですね。

国内向け市場や成熟した業界ならではの事業のスピード感、独特のルールや慣習から離れ、より規模が大きくスピードの速い場所で修行してみたいなと、思い切って決断したキャリアチェンジでした。

とはいえ、最初はかなり苦労しましたね。テレビ局時代は、とにかく大量の紙資料で会議していたのですが、転職先は文字通り「紙ゼロ」の世界で……。デジタルに関して、当時でいえば「素人以下」の状態から、いきなり飛び込んでしまったわけです。初めは、常駐先企業にあるPCモニターをTVだと勘違いして会議資料を投影もせずに進めてしまい、上司から怒られるようなところからのスタートでした(笑)。

どのようにして実力を身につけ、また仕事の面白さを見つけていったのでしょうか。

とにかく周りの人に恵まれて、インプットとアウトプットの経験を積み重ねられたことが大きかったと思います。初期にアサインされたプロジェクトでは、マネジメント層と毎日ミーティングがあって、その都度上長から丁寧にフィードバックをもらうというサイクルをひたすら回しましたね。

また、コンサルタントとして携わるプロジェクト自体も、課題を発掘していかに改善するかのアプローチを考え、試行錯誤を繰り返すというものがほとんどです。業務がそのまま自分のスキルを高め、深める場にもなりました。そこでどんどんと力を付けられたと感じていますし、前職での経験は現在の業務にもつながっています。

出産を経て、「はたらいて、笑おう。」に深く共感するように

転職を考えたきっかけはどのようなものでしたか?

5年ほどコンサルティング職を続ける間に出産を経験し、自分の中での優先順位がガラッと変わったことがきっかけです。産後、復職してから再び仕事に打ち込もうとしましたが、プライベートと仕事のバランスが上手くとれなくなってしまって。

そこで、プライベートにもしっかりと時間を割けるように、新しい道を探してみようと考えるようになりました。

前職では「復帰してからすぐに転職するのはもったいない」と、バックオフィスへ異動するチャンスももらったのですが、異動後もワークライフバランスを思うようには改善できず、思い切って転職活動を始めました。

新たな活躍の場として、パーソルホールディングスを選んだ理由を教えてください。

大学で心理学を学んでいましたし、昔から人の心の動きや組織の在り方に興味を持っていたのが大きいです。加えて、前職で経験した、顧客に対するDX人材の育成支援や、復職後に所属した人事部門の仕事にやりがいを感じていたこともあって、「“人”の生活をより良くすること」に携わる企業に行きたいなと。

何より、子どもができたことで、パーソルグループの「はたらいて、笑おう。」というビジョンに今まで以上に共感するようになったんです。「自分の娘がはたらく頃にも、そんな社会であってほしいな」と深く共感したことが決め手になり、入社を決めました。

転職活動の過程では「とても人を大切にしている企業だ」と感じたことをよく覚えています。当時利用したdodaのキャリアアドバイザーや、面接でお話しした上長が私の思いに寄り添ってくれて、次第に「ここではたらきたい!」と思うようになっていきました。

全員が公平に「柔軟なはたらき方」をしているからこそ、心理的な負担を感じずにはたらける

実際にはたらいてみて、パーソルホールディングスのはたらく環境はどうですか? 入社前後のイメージのギャップなどがあれば教えてください。

リモートワークやフレックス制・裁量労働制などの制度に支えられて、就業時間に融通をきかせながら、プライベートを大切にした柔軟なはたらき方ができていることが本当に嬉しいです。

そして何といっても、こうした環境が不公平感なくどのメンバーにも適用されているのが素晴らしいと思います。子どもがいる私だけが特別に認められているのではなく、誰もが同じように自分の裁量ではたらけているので、遠慮したり人目を気にしたりすることなく、気持ち良く活動できています。

業務面では、現在AI関連を担当していますが、実は面接時には異なるポストで入社することになっていたんですよ。前職ではDX・AXの文脈でデータ活用施策に携わっていたものの、AIに真正面から触れるのは初めてで。この点は、ギャップと言えるかもしれませんね。

これまでに経験のない領域に挑戦することになり、ハードルの高さを感じる部分もあったのではないでしょうか。

これからどんな領域や業務に携わるとしても、AIというのはもはや欠かせないキーワードだと思うので、抵抗を感じることはありませんでした。私に経験がないことを前提に、上長がしっかりフォローやすり合わせをしてくれるので、不安なく挑戦できたというのもあります。

それに、課題を発掘して、その解決に向けてさまざまな打ち手を考案し、ベストと思えるものを推し進める、という大枠はこれまでと変わりません。その打ち手の中に、AIというツールがひとつ、新たに加わるだけなんですよね。

そういった意味で「AIだから」と身構えるのではなく、コンサルタント職で培ったキャッチアップ力や課題解決力などの「基礎体力」を生かして、会社にインパクトを与えられる施策に挑戦したいと、前向きに取り組めています。

▲これまでのキャリアをしっかりとメモ書きしてインタビューに臨む

「マネジメントをやるつもりはなかった」中で、管理職のオファーを受け入れたワケ

入社以来、シニアストラテジストとしてスペシャリスト的に施策をリードしていた中、10月からはチームリーダーにも就任しキャリアチェンジをした背景には、どんなきっかけがあったのでしょうか。

ワークライフバランスを重視しての転職でしたから、もともとマネジメントを担うつもりはあまりなかったんです。ただ、前職でもマネジメントには携わっていましたし、1人ではできないことをチームの大きな力で実現していくことや、人材育成に関わることの楽しさは実感していました。

メンバーの適性を見ながら仕事を任せて、成長していく姿を見るというのは何より大きな喜びですし、うまくいけば自分のやりがいにも繋がります。なので、同じようなことをパーソルホールディングスでも実現したい、もっと幅を広げられたらいい、という気持ちがまったくなかったわけではありません。

ありがたいことにお声がけをいただき、自分も年を重ねて、上手くいかなくてもリカバリーしていける力がついているという自信もありましたし、何より入社してから感じていた、周りの皆さんがそれを受け入れて、サポートしてくれるだろうという信頼が後押しになり、最終的には管理職のオファーに応えることを決めました。

これから、どのような方と一緒にはたらきたいですか?

AIに強みを持つ人、というよりは、やはり「基礎体力」がある人が力を発揮できる領域なのではないかと感じています。日々進んでいく技術に対して常にアンテナを立て、貪欲に学習できるキャッチアップ力や好奇心、さらに課題を洗い出して打ち手を探していける解決力を持っている方には、きっと活躍いただけるはずです。

加えて、正解が見えない中でも、チャレンジして前に進めることができる方だと嬉しいです。そんなメンバーを迎えて、パーソルグループらしく、フラットに意見交換をしながらチームとして進んでいきたいと思います。

ありがとうございます。最後に、そんな仲間とともに、AI企画室として目指したい世界観について聞かせてください。

AIを活用して、顧客体験や従業員体験をより良いものにするのはもちろんですが、人を大切にするパーソルグループらしさとして、「人に寄り添う、温かみのあるAI」を目指していきたいと日頃からチームメンバーとよく対話しています。

そういったパーソルグループならではの“AIと社員が協業するカタチ”が、私たちの描く理想の世界観です。「人の仕事をAIが奪う」のではなく、皆さんの業務負荷を軽減したり、コア業務に集中できる環境を作ったりと「AIが人をアシストする」世界を実現していければと思います。

ありがとうございました!

取材・文・撮影=合同会社ヒトグラム
※所属組織および取材内容は2025年10月時点の情報です。
※略歴内の情報は2025年10月時点での内容です。

Profile

林美里 Misato Hayashi

パーソルホールディングス株式会社
グループAI・DX本部
グループAI推進部 AI企画室
チームリーダー

有料放送テレビ局でプラットフォーム営業・広告営業・クリエイティブディレクションを、外資系コンサルティング企業で顧客のDX・AX推進や業務改善などの支援を経験。2025年3月パーソルホールディングスへの入社以来、シニアストラテジストとしてAI活用施策の推進をリードし、2025年10月より現職。

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