今あらためて「電話」に取り組む意義は? 新始動「音声インフラ室」女性リーダーが語る

テクノロジードリブンの人材サービス企業を目指す、パーソルグループ。同じ志をもつテクノロジー人材が次々とジョインしています。 

今回は、「音声インフラ」という特殊な領域で経験者採用で入社した佐藤に、現在の仕事とパーソルホールディングスではたらく魅力について聞きました。

「電話」を中心に、はたらく環境を改善する新組織が始動

まずは、佐藤さんの現在の役割について聞かせてください。

ITインフラ整備を担うグループIT本部のワークスタイルインフラ部傘下として、2025年10月に新設された音声インフラ室の室長を務めています。

音声インフラ室が主に扱うのは、電話機やFAX、インターネット回線を用いた電話システムであるソフトフォンなど、電話に関連するITサービスです。これら音声インフラの運用管理を行うほか、AI技術を活用した新たなサービスの導入をはじめ、グループ社員の皆さんにとってより便利ではたらきやすい環境づくりに取り組んでいます。

どのような背景から、音声インフラ室が新設されたのでしょうか。

電話は技術的に特殊で専門性が高く、他のITインフラを扱う部門とは動き方が異なる部分が多くあります。そこで、1つの組織でグループ内のコミュニケーションに関するインフラ全般を管理していた従来の体制から、音声領域を分離独立させることになりました。

音声インフラ室の発足によって、電話系の業務に特化したマネジメントができるようになったことや、ファシリティマネジメントを担う関係部署との連携が取りやすくなったことを実感しています。

キャリアチェンジは常に「面白い方へ」進んできた

もともと通信関係のキャリアを歩まれていたそうですね。そこからパーソルホールディングスに入社するまでの経緯について、お聞かせください。

ファーストキャリアは外資系の通信機器ベンダーで、カスタマーサポートからシステム導入や導入後のサービス品質管理まで、幅広い業務をひと通り経験しました。

その後もいくつかの会社を経験しています。SIer系企業ではクラウドや仮想基盤の設計から保守まで、事業会社では電話サービスの管理・開発とともに、管理職としてのマネジメントも担いました。スタートアップ企業のスピンオフも経験したのち、2025年6月にパーソルホールディングスに入社しています。

技術面でも役割の面でも非常に多様な経験をされていますが、どのような軸でキャリアを選択してこられたのでしょうか。

常に「面白いと感じるか」を軸に進む方向を決めてきました。学生時代を振り返っても、もともと文系だったのですが、あるときに「自分にとってより難しくて面白い方に進んでみよう」と思い立って、高校3年生で理系コースに進み、大学も工学部に進学しています。

キャリアチェンジのタイミングでも、常に「既存の技術を磨き続けるだけでなく、新しい技術・役割の勉強や経験を重ねたい」という思いで決断してきました。

そうした観点から、さまざまな選択肢もある中で、新たな活躍の場としてパーソルホールディングスを選んだ理由を教えてください。

前職で管理職を務めるなかで、より規模の大きな組織でマネジメントに挑戦して、もっと力をつけたい、と思うようになったことがきっかけです。電話領域で培ってきた技術とマネジメントスキル、そして課題解決や挑戦を好む性質を活かしながら、新しいスキルや強みを得ていけたらという思いがありました。

そこでいくつかの会社で選考を受けたのですが、パーソルホールディングスは自分の技術を活かして会社に貢献し、管理職としてのスキルを伸ばしていけるポジションでの募集であったのと、面接でお話しした方々の人となりが魅力的で入社を決めました。パーソルホールディングスと同様のポジションや条件で他にも複数社から内定をいただいていたなかで、一緒にはたらいていくことをより具体的に、そして魅力たっぷりに思い描けたのがパーソルホールディングスでした。

また、パーソルグループには研究に裏打ちされた、「人材」に関する知見が蓄積されていることも魅力でしたね。私が管理職として経験を積んでいく上でもそうですし、将来キャリアに迷うことがあったときにも、助けになるだろうと感じました。これは技術を専門とする会社では得がたい、HR業界の事業会社ではたらくことの意義だと思っています。

管理職としてのマネジメント経験は、必ずいつかキャリアの役に立つ

実際に入社してからの会社の雰囲気や印象はどうですか?

フレンドリーで話しやすい方々とともにはたらけて、とても充実しています。人柄の良さが魅力だと聞いていたのですが、やはり人が環境を作るのだなと実感しているところです。

マネジメントスキルを高める観点でも、ポジティブな感触を得ています。これまで実際に経験を積みながら覚えてきたような内容を「管理職研修」として言語化し体系立てて教えていただけることで、より理解が深まっています。研修の場で他の管理職の方と話せることも、とてもありがたいですね。

管理職同士のコミュニケーションから得られるものも多そうですね。

そうですね。特に、管理職としての悩みごとを共有できることが大きいと思っています。単に目の前の業務やタスクについて「どう進めていくべきか」といった話をするだけでなく、共通の課題としてマネジメントや育成にまつわる悩みを共有し合えていて、とても勉強になります。

それに、話してみると性別や年次に関係なく、実は皆さん似たようなことで悩んでいるんですよね。そういうことを知れるのも、面白いです。

悩みや苦労も多く、昨今は管理職になりたがらない人も多いというニュースを目にします。佐藤さんから見て、管理職・マネジメントの面白さは、どのようなところにあると思いますか?

チームで仕事をしていると、自分だけで技術と向き合っていては出会わないようなさまざまな課題に直面するんです。それらに「何でこんなことが起こるんだろう?」「どうしたらそうなるんだろう?」と、ある意味ワクワクしながら取り組めており、一つひとつ課題を解決していくことに面白さを感じていますね(笑)。

また、メンバーの育成に責任を持って取り組む過程は、はたらくスキルが一番成長する部分なのではないかなと思いますし、どこに行っても役に立つ「ポータブルスキル」だと思うんです。歳を重ねて技術的なキャッチアップや成長のペースが緩やかになっていくとき、このマネジメント経験こそが、自分の足りない部分をカバーしてキャリアを広げていく助けになるはずだと捉えています。

業務に必要不可欠な「電話」。今この「電話領域」に取り組む意義とは?

ここからは、音声インフラ室が扱う電話関連のITサービスについて伺います。電話の技術的な伸び代や可能性をどのように捉えていますか?

現在では、さまざまなコミュニケーションツールが発展している中で、正直「電話領域」は今後大きく伸びていく技術ではありません。一方で、グループ全体における使用状況を調査すると、1カ月に1度以上ソフトフォンを使っている社員が約8割にも及んでおり、正直とても驚きました。と同時に、まだ業務を行うために必要不可欠なサービスであることを再認識しましたね。なので、「電話」は効率化を含めた改善のインパクトが大きな領域だと感じています。

これを踏まえ、無理に電話の利用を廃止してコストカットを目指すのではなく、安定的に運用を行いながら最適化に取り組んでいくことが必要だと考えています。

「最適化」の方針について詳しく聞かせてください。

パーソルグループ全体、そしてITインフラ全体として見たときに良い形になるように、よりコンパクト且つスリムで管理しやすい電話サービスの実現を目指しています。そして、他のサービスにしっかりと投資できる状態が理想ですね。

現在は、これまで2年ほどの期間をかけて取り組んできたソフトフォンへの切り替えが一段落し、安定稼働もできています。ここからは運用を継続しつつ「サービスを更新して業務環境をより良くしていくこと」と「コスト面での無駄を削減していくこと」、この2つの軸で改善を進めたいと思っています。

現在取り組んでいる具体的なテーマや改善施策はありますか?

特に積極的に進めているのが、AI技術を活用した通話内容の文字起こし機能や要約機能など、従業員の業務効率を上げ、就業環境や体験をより良くするサービスの導入です。さらに、グループで利用しているコミュニケーションツールとの連携や、他のツールの電話機能への集約なども視野に入れています。

セキュリティやシステム障害が発生した場合の業務継続などの観点でリスクも想定し得るため慎重に判断をしていますが、グループ各社から寄せられるさまざまな要望や困りごとを受け止めながら、今後も前向きに改善を進めていければと思っています。

また、一部のグループ会社で使われているFAX回線をはじめとした旧来のサービスや仕組みの刷新にも積極的に取り組んでいきます。パーソルホールディングスにとどまらず、グループ各社の社員が、より便利で安定した環境ではたらけることの実現と、大きなコストカットにも繋がるという期待がありますね。

音声インフラ領域の分離独立を背景に、さらに取り組みが加速していきそうですね。

そうですね。ただ、ワークスタイルインフラ部は今6つの室に細分化されていて、管轄する領域やコストが重複するなど、実はもったいないと感じる場面もあります。これは、パーソルホールディングスのような大きな組織構造の企業だからこそ起こり得ることでもありますが、と同時に工夫次第では大きく変えられる部分だとも言えます。

各室が高い専門性を持って取り組みを進めながらも、きちんと全体を捉えながら横の連携も定期的におこない、着実に施策を前に進めていきたいと思っています。

IT業界での女性活躍を後押しする、ロールモデルを作りたい

最後に、管理職としてどんなことに挑戦していきたいと考えているかを聞きたいです。

IT業界ではたらく女性がもっと増え、さらには管理職を務めたり、組織の重要なポジションに就いて重要な施策をリードしていくような世界観をつくりたいですね。そのためにも、まずはパーソルホールディングス内でのロールモデルとなっていきたいと考えています。

ITの技術や管理職としてのスキル自体は性差なく身につけられるものですが、業界やITエンジニアという職種の印象として、どうしても女性が選択しづらい部分があると思います。

実際に、ITエンジニア職が世の中に普及してから20年ほど経ちますが、まだまだ女性人口は少ないままです。少し前に転職活動をしているなかでITエンジニア領域での女性管理職に対して大きな需要があることを実感したのですが、まだまだこの業界で女性が組織や重要施策をリードしている例は多くないのが現実です。

こうしたロールモデルが少ない状態では女性のなり手は増えないですし、女性ITエンジニアがスキルアップやキャリアアップを目指す際に不安を覚えたり、新しくキャリアをスタートさせた女性ITエンジニアを落胆させたりしてしまうのではないかとも思うんです。

なので、今回室長に着任したことをきっかけに、女性ITエンジニアの活躍の場を増やしていき、重要ポストにも多くの女性が配置されるような未来をつくりたいと思っています。

ロールモデルを作っていくために必要だと思うこと、取り組みたいことがあれば聞かせてください。

性別やライフステージなどに過度に囚われず、どんどんメンバーの皆さんに仕事を任せてみることが重要になると考えています。

たとえば「女性だから」と遠慮するのでも「男性だから」と大変な部分を背負ってもらうのでもなく、「お子さんがいるから負担のないように」といった先入観で仕事を任せるのを控えることもなく、まずはみんなにどんどん仕事を任せていき成長の機会を与えることが大切だと思っています。

もちろん大変なときは遠慮なく声を上げてもらい、他のメンバーと協力しながら進めていけば良いのではないかなと。そうした、「みんなで一緒に取り組む」ことをしっかりと意識したマネジメントを大切にしていくことで、さまざまなロールモデルが生まれていくのではないかと思っています。

ありがとうございました!

取材・文・撮影=合同会社ヒトグラム
※所属組織および取材内容は2026年1月時点の情報です。
※略歴内の情報は2026年1月時点での内容です。

Profile

佐藤幸子 Sachiko Sato

パーソルホールディングス株式会社
グループ IT 本部
ワークスタイルインフラ部 音声インフラ室
室長

外資系の通信機器ベンダーにてキャリアをスタートし、カスタマーサポートやシステム導入、サービス品質管理に従事。
その後 SIer でクラウドや仮想基盤の設計・開発・保守を、事業会社で電話サービスの管理・開発やマネジメントなどを経験し、2025 年 6 月にパーソルホールディングスへ入社。2025 年 6 月より現職。

ほかの記事を読む

2023.11.24

174拠点、約1万人の社員の”はたらく場所の制約”を開放する「脱固定電話プロジェクト」 

2025.06.19

エンジニアからマネジメントの道へ―「とりあえずやってみる」から創り上げる、私らしいキャリア

2023.11.21

情報セキュリティの専門家になった彼女が、パーソルホールディングスで目指す新たな夢 

2024.08.23

リミットまでわずか4カ月。事業に大きなインパクトをもたらす、「なりすましメール」対策プロジェクトの裏側

  • TOP
  • CONTENTS
  • 今あらためて「電話」に取り組む意義は? 新始動「音声インフラ室」女性リーダーが語る