PROJECT
テクノロジーを活用した非連続的な成長を目指して―パーソルグループが一丸となって取り組むクラウドシフト
パーソルダイバース株式会社
コーポレート統括本部
コーポレート本部 経営企画部
テクノロジーグループ
社員数万単位の企業から5人の企業まで数社多業務経験。複数の新規事業立ち上げやそのシステムまわりを担ったのち起業。2008年3月にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に中途入社し、DODA(現「doda」)転職サイトおよび人材紹介等正社員領域のWebフロント、バック、B2Bサービス等広く携わったのち、2018年4月からパーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)に出向(のち転籍)し、現在テクノロジーグループにてIT企画、プロダクト開発・運用、等全般のプロジェクトマネジメントを中心に従事。
パーソルダイバース株式会社
コーポレート統括本部
コーポレート本部 経営企画部
テクノロジーグループ
グループリーダー
インフラエンジニア(小売業、文教、官公庁の要件定義から運用)や社内SE(インフラ、ヘルプデスク、フロント・バック)を経て、2020年10月 パーソルチャレンジ(現:パーソルダイバース)へ入社。現在はIT企画・テクノロジー活用推進業務を推進中。
障害者の多様なはたらき方を創出し、誰もが自分らしくはたらける社会づくりを目指すパーソルダイバース。現在、 “クラウドネイティブ” を目指して保有するシステムをクラウド環境へ移行するプロジェクトに取り組んでいます。
今回はプロジェクト推進を担う中村と森田に、取り組みの背景や過程、今後の展望について詳しく話を聞きました。
パーソルダイバースのコーポレートサイトはこちら
パーソルダイバース株式会社―障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。
パーソルグループの特例子会社で、障害者雇用領域で幅広い事業を展開するパーソルダイバース株式会社のコーポレートサイトです。パーソルチャレンジ株式会社とパーソルサンクス株式会社は2023年4月1日をもって統合し、「パーソルダイバース株式会社」として事業開始しました。
パーソルダイバースの採用サイトはこちら
パーソルダイバース株式会社 採用サイト―障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。
パーソルダイバースの採用サイトです。障害者手帳をお持ちの方の採用、新卒採用、キャリア採用の情報や、採用者インタビュー、社員の一日など。
中村
パーソルダイバースは、パーソルグループの特例子会社*として、また障害者雇用支援会社として、障害のある方々の“はたらく可能性とよろこび”を広げることに取り組む企業です。
パーソルグループの障害者雇用を支える「グループ障害者雇用事業」と、障害者雇用に取り組む企業やはたらきたいと願う障害のある方をサポートする「対外支援事業」を展開しています。
*特例子会社:障害者の雇用において特別の配慮をする子会社のこと
森田
幅広い業務を受託して雇用を創出できるのは私たちがパーソルグループの一員であることが一つの大きな強みだと考えています。人材サービス業を扱うグループの一員だからこそ、その知見を豊富に保有している点も大きな強みです。
また、障害のある方に活躍していただくために欠かせない知見と、グループ内で障害者雇用を行ってきた実績があることも、障害者雇用のサポートを安心してお任せいただける要因になると考えています。
中村
私たちが所属するコーポレート本部 経営企画部 テクノロジーグループは、パーソルダイバースにおいてテクノロジー領域全般を担う組織です。
会社全体を見通して仕組みやシステムをスマートなものにしていくこと、データドリブンの事業を実現するための取り組みを推進すること、グループ全体のはたらく環境のデジタル化を進めるパーソルホールディングスのテクノロジー部門との連携を行うことの3つを主な役割としており、私たち2人はIT領域の担当として一緒になってさまざまな取り組みを進めています。
森田
パーソルダイバースのコーポレートサイト、転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ
」のWebサイト、バッチサーバの3つを、2022〜2024年の3ヵ年でクラウド環境に移行しようとしています。
障害者雇用の求人・就職・転職支援サービスはdodaチャレンジ
障害者の転職支援実績No1「dodaチャレンジ」は障害者(障がい者)のための転職・求人サービス(人材紹介、エージェント)です。障害者雇用に精通した専任のキャリアアドバイザーがあなたを転職成功へと導きます。【求人・仕事情報多数の転職情報サイト、完全無料サービス】
森田
パーソルグループとして、国内のグループ各社が標準利用しているオンプレデータセンタを廃止することが決まったことがこのプロジェクトの発端です。ちょうど私が入社したタイミングで廃止に向けた動きが始まり、これを受けて中村さんと2人でプロジェクトを立ち上げました。
中村
私自身サイトやデータまわりを一通り経験してきてはいるものの、よりテクニカルな部分を専門としているわけではないので、データセンタ廃止に向けてどう対応していくべきかと考えていたところでした。そんな折、テクノロジーに高い専門性を持つ森田さんが入社してくれたことで、クラウドへの移行を腰を据えて進めていけると判断し、プロジェクトを開始しました。
中村
例えば、これまではサーバを立てるにもハードやOS、ミドル、フレームワークといった各領域のスペシャリストが必要でしたが、クラウド環境になればそういった垣根が取り払われ、多大な費用や時間をかけずに実現できるようになります。
こうしたコストの最適化のほか、拡張性や耐障害性に優れるなどクラウド化にはさまざまな魅力がありますが、これらを “最大限享受できること” がクラウドネイティブによってもたらされる利点です。
森田
IT領域を限られた人数で担当している私たちにとっては、特に大きいのはコスト面ですよね。AWSなどのクラウドサービスに寄せることで、各サービスのインフラ部分はサプライヤの方々にお任せして、その分自分たちの時間をより新しいこと、よりやりたいことにかけられるようになるという期待があります。
森田
私たち2人だけで全ての移行を同時に進めることは難しいですし、一気に移行してシステムを利用する社員の業務が大きく変わってしまうと、現場に疲弊が生じかねません。そこで、システム規模と関係者への影響度をもとに優先順位をつけて一つずつ着手することとし、まずはコーポレートサイトから始めて、その後「dodaチャレンジ」のサイトを、最後に裏側のバッチサーバを移行する計画で順に進めてきました。
森田
パーソルグループで提供されるAWSクラウド基盤「C-MAC」を使うにあたって、グループのセキュリティ基準に準拠するために、当初想定した形から変更しなければならない部分があり、その落としどころを見つけていく過程には難しさを感じました。
中村
特に、社員の業務への影響に配慮するとポリシーから外れてしまう、という場面は難しかったですよね。例えば、オンプレミス環境では社員の端末からデータにアクセスしていたけれど、「C-MACのデータにはクライアントマシンから直接アクセスができない」とポリシーで定められており、従来の運用を変えなければいけない、といったことがあります。
現場の要望に応えたいけれどそれが全てではなく、セキュリティなど担保しなければならないものがいくつもありますから。この落としどころの見つけ方が重要で、日々頭を悩ませているところですね。
森田
入社時からAWSを活用したい、特例子会社という立場ならではの最新の技術を使ってさまざまな取り組みを進めたいという思いがあったため、やりたいことができて幅広い経験を積める喜びがあります。また難しさを感じる中でも、この大規模なプロジェクトをやり遂げることで自分の市場価値を高められるはずだと、前向きな気持ちで取り組めています。
中村
上から降りてきた方針に対して動くのではなく、自ら方針を考えて進めていく今の仕事は、人任せや適当な姿勢ではできないものです。“自分たちがスタンダードだ” という感覚で、パーソルダイバースにおけるテクノロジー面の伸びしろをポジティブに捉えながら楽しんでいますし、非常にやりがいが大きいと感じます。
中村
サイトの表示速度やデータへのアクセスなど、お客さまや社員に影響する部分の課題はさまざまありますし、これから時間が経てば新たな課題も生まれてくるはずです。引き続きスモールスタート・スモールサクセスを積み重ねる形で、そうした課題を楽しみながら解決していきたいと思います。
また今あるものを良くしていくだけでなく、障害のある方々がより活躍できる状態を実現するためにテクノロジーを活用することにも取り組んでいきたいところです。
森田
そうですね。例えばローコード・ノーコードのツールを活用して開発業務を受託するなど、一人ひとりが活躍できる範囲をテクノロジーの力を使って広げていけたら、よりおもしろいことができるようになるのではないかなと。また最近ではAIの領域が活発になってきているので、人材紹介領域などにおいてさまざまな形でAI活用を進めていきたいと考えています。
今回のプロジェクトで実現する “クラウドネイティブ” がスタートラインだと思うので、そこから多様なサービスやアーキテクチャを使って新しいこと、より難易度が高いことにチャレンジしていきたいですね。
中村
グループとして「テクノロジードリブンの人材サービス企業」を目指す方針を掲げ、“テクノロジー” を中期経営計画の中心に据えているからこそ、今私たちがやりたいことを積極的に打ち出せていると思っています。
テクノロジー活用を推進するという同じ考えのもとで、パーソルホールディングスをはじめとするグループ内の他のテクノロジー部門の皆さんと一緒に頑張っていきたいですし、パーソルダイバースの状況をより “テクノロジードリブン” に近づけて、グループにおけるプレゼンスや影響度を高めていければと思います。
取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈/撮影=合同会社ヒトグラム
※所属組織および取材内容は2024年6月時点の情報です。
※略歴内の情報は2025年4月時点での内容です。