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優れたテクノロジーを活用し、社員が嬉しくなるような最高の業務環境と体験を提供したい

パーソルグループでは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」の実現に向けた戦略の一つとして“環境のデジタル化による従業員体験(EX)の良化”を掲げ、取り組みを加速させています。

今回はこの環境のデジタル化を牽引するキーマンの一人である塚本に、取り組みの現在地や今後の展望と、その背景にある想いについて話を聞きました。

“いかに組織に貢献できるか”を考えてキャリアを選択 

―まずは、塚本さんのこれまでの経歴から聞かせください。

パーソルグループ歴が今年で24年目になります。新卒入社した現パーソルプロセス&テクノロジーでは15年間在籍し、大手流通業のマーチャンダイジングや会計システムの要件定義から運用・保守、大手SIerでのインフラソリューションの企画提案・導入などを経験しました。

社外のお客さまに価値を届ける中で、SIとして一通りの経験を積み、やり切った感覚を覚えたんですよね。そして、「エンドユーザが賢くならなければいけない」と痛感した出来事があり、自分がエンドユーザ側の立場で、今までの知見を事業に貢献していきたいと考え、2社目の現パーソルテンプスタッフへ異動しました。ここで基幹システム刷新プロジェクトのPMO兼インフラ担当や、社内ヘルプデスクのアウトソース化、その他さまざまな改善活動を経験したのち、2018年にパーソルホールディングスに異動して今に至ります。

―パーソルホールディングスに異動されたきっかけとは?

テンプスタッフで取り組んできたさまざまな取り組みがひと段落したタイミングで、パーソルホールディングス グループIT本部への異動のお話をもらいました。

これまでテンプスタッフにおいてグループIT本部と協力してインフラ施策を推進してきた経験・人脈を活かせますし、インフラ施策を推進する上では、パーソルグループ全体に共通のインフラサービスを提供しているグループIT本部の方が、今までよりもスピーディにテンプスタッフに貢献できると考えたんです。そういった背景から、この機会にチームごと異動しようと決断しました。

社員みんなが嬉しくなるような、最高の業務環境と体験を提供したい 

―塚本さんの現在の役割について教えてください。

現在は、中期経営計画2026とその実現に向けたテクノロジー戦略で強く打ち出されている環境のデジタル化による「従業員体験の良化」へ向け、グループ全体のクラウドシフトを推進する役割を担っています。

私が管掌しているビジネスコアインフラ部は、システムサポート室・クラウド推進室・SBUインフラ推進室の3組織、約30名からなり、「優れたテクノロジーを活用し、我々も含めた社員みんなが嬉しくなるような最高の業務環境と体験を提供すること」を部のミッションとして掲げ、活動を進めています。

その上で各SBU支援の先駆けとして、グループ会社のパーソルテンプスタッフとはIT部門の連携強化を強化しています。具体的には、インフラ領域におけるCoEチームを共同で組成し、パーソルテンプスタッフのクラウドシフトの推進や、NewRelicの導入によるオブザーバビリティ強化を支援しています。また、コミュニケーションの円滑化やクラウドシフトを見据えた全体ロードマップ策定の支援なども積極的に行っています。

SBU(Strategic Business Unit):意思決定の権限を委譲し、経営判断のスピードを高めて事業価値を最大化するべく組織されたビジネスユニットを指す。

―具体的にどのようなことに取り組んでいくのでしょうか。

最大のミッションとしているのは、グループ全体のクラウドシフトを加速させ、オンプレミスのデータセンターの廃止をやり切ることです。

2016年にグループIT本部では「クラウドファースト宣言」をしましたが、異動後に着任して情報を集めてみると、AWSの活用自体は増えているもののオンプレミス環境は一切減っておらず、むしろ増えている状態だったのです。これではグループ全体にサービスを提供する我々を含めて誰も幸せにならないなと。何かを増やすのであれば、減らすものもセットで伝えていかなければと考え、オンプレミスのデータセンターを廃止する方針を打ち出しました。

事業の中核となる基幹システムも含め1,200台以上の物理機器があり、しっかりと作り込まれたオンプレミスのサービスがある状態からクラウドに移行することは、簡単ではありません。また事業側からすると「クラウドシフトによって本来の開発を止めたくない」「顧客体験向上に直結するアプリの改良に注力したい」という思いもあるはずです。

だからこそ、まずは私たちグループIT本部が率先して取り組む姿勢を見せ、貫くことで、「クラウドシフト・オンプレミスのデータセンター廃止」の実現をリードしていきたいと考えています。

―グループ全体のクラウドシフト・オンプレミスのデータセンターの廃止という、大きなミッションの実現に向け、どのような思いや考えで組織のマネジメントをされているのでしょうか。

これまでさまざまな環境の変化を経験する中で、マイクロマネジメント型だったところからメンバーに任せるやり方へ、またその逆へと、その時々の環境を受け入れてケースバイケースでスタイルを変えながらマネジメントに臨んできました。

そういった経験をふまえて現在は、やはりケースバイケースではあるものの、メンバーを信頼して任せていきたいと考えています。

ただ、側から見ていて「価値を届けるのが遅い」「アクションが見えないな」と思った際には、こちらから積極的にアプローチしていきます。これだけ大きな投資をしている組織でもあるので、スピード感はしっかりと意識していきたいところです。

―現在の役割を担う上でのやりがいは、どのようなところにありますか?

「自分たちで決定している」という感触が持てるところでしょうか。

例えば、クラウドシフトを進める上で構成するサービスは多岐にわたりますが、それがトップダウンで「これを入れなさい」と降りてくることはなく、最適だと思うものをチームで考えて提案することができます。

クラウドシフトやオンプレミスのデータセンターの廃止というミッションについても、クラウドファースト宣言という会社としての大方針のもと、私たち現場サイドが「こうしていきたい」と改めて議論した結果なのです。 そういった、自分たちで意志を持って「進めよう」と決めたことを実行できる環境があること、テクノロジー投資に対する経営の理解が得られることは、“やらされ仕事”にならない、“自己決定感”が持てるという点でやりがいの一つになっていると感じますね。

よりスピーディに価値を届けられるような組織へ 

組織の今後の展望を教えてください。

クラウドシフトをきちんとやり切りたいと考えていますが、それ以上に強いのは組織をもっと良くしていきたいという思いです。

グループIT本部自体がアジャイルの思想、中でも“心理的安全の保証”や“チームとしての判断の尊重”にとても重きを置いている組織であり、今後もそうあり続けたい、よりこの考えを浸透させていきたいというのがまず一つです。

さらにその上で、一人ひとりが「まずはやってみよう」を起点に組織を超えたコラボレーションが増えることで、共に学び、成長し、 “はたらききやすさ”と“はたらきがい”が高いレベルで両立できる組織を作っていきたいと思っています。その結果が、今まで以上にスピーディに価値を届けられる組織へと繋がっていくと考えています。

―その実現に向けて、どんな方と一緒にチャレンジしていきたいですか?

ものごとを“自分ゴト化”して自分で決めてきたという自己決定感を持っている方、いくつかの選択肢の中で「自分はこれがベストだと思う」と適切に主張し、提案型で物事を進めていける方は、すぐにでも活躍していただけると思っています。

多様な価値観を受容することができる、個性のあるメンバーたちの集まりなので、経験や専門性には囚われることなく、いろいろなキャラクターの方々と前向きにコラボレーションしていきたいですし、それによって正解がない未来を作っていきたいですね。

―塚本さん個人として今後チャレンジしたいこととしてはいかがですか?

特定の領域で第一人者になれるか、新たな技術を生み出す側になれるか、というとそうではない、という自己認知があるので、ITをツールとして捉え「どう事業に貢献していくか」「いかに課題を提起し解決するか」という部分で自分らしい価値発揮をしていければと思います。

取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈/撮影=合同会社ヒトグラム
(2023年11月時点の情報です。)

塚本陽太Yota Tsukamoto
パーソルホールディングス株式会社
グループIT本部 ビジネスコアインフラ部 部長 兼
グループテクノロジー推進本部テクノロジー横断部
インフラ横断室 室長
2000年 現パーソルプロセス&テクノロジー入社。グループ外の企業に対して、アプリ・インフラ案件の企画提案、プロジェクトマネジメント、設計構築、運用などをプライムで実施。2015年 現パーソルテンプスタッフに異動。基幹システムの刷新、PMI対応、サービスデスクのアウトソース化、ノートPC導入、その他多数の改善活動などを実施。2018年にパーソルホールディングスへ異動。変化に強いインフラ環境の実現を目指してグループ全体のクラウドシフト/オンプレDCの廃止を推進。

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