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「人のあたたかさをデジタルで伝える」ために、派遣スタッフ向けツールの企画・開発に挑む

テクノロジードリブンの人材サービス企業を目指す、パーソルグループ。同じ志をもつテクノロジー人材が次々とジョインしています。今回は、新卒入社し10年以上パーソルテンプスタッフではたらく富川に、現在の仕事とパーソルテンプスタッフではたらく魅力について聞きました。

営業職としてキャリアを積み、さまざまな人材の「はたらく」に貢献

ー富川さんは、パーソルテンプスタッフに新卒で入社されたのですね。

はい。人とコミュニケーションをとることが好きだったので、就職活動中は営業職を志望していました。2013年にパーソルテンプスタッフに入社したのち、中小企業を中心とする新規開拓営業を2年ほど担当しました。その後4年ほど大手クライアントを複数担当しながら、人材派遣のみならず、業務委託や正社員採用といったパーソルグループのさまざまなサービスのご提案を行っていました。

その過程でチームリーダーを経験し、2019年にマネージャー職として新宿、池袋オフィスの責任者を務めました。2023年4月に部長職に着任し、現在所属しているスタッフDX推進部の所属になりました。そのため、DXの分野ではまだホヤホヤなんです(笑)。

ー数ある企業のなかからパーソルテンプスタッフに入社した決め手を教えてください。

父のアシスタントとして派遣スタッフの方がはたらいていたことから、派遣会社の営業担当者とやり取りをしており、私に向いているのではないかと勧められたのがきっかけです。そんな中、見つけたのがパーソルテンプスタッフでした。

入社の決め手になったのは、選考過程で人のあたたかみを感じられたことでしょうか。

最終面接の前に社員座談会に参加したのですが、当時の営業マネージャーがメンバーとコミュニケーションをとる様子を見て、とても強い信頼関係を構築していると感じたんです。私もこういう先輩たちがいる企業であれば、人間性を含めて成長できるのではないか、と思い入社を決めました。

人のあたたかさをデジタルツールに表現する「血が通ったデジタル」企画・開発に挑戦

ー2023 年 4 月から所属しているスタッフDX推進部は、どのような部門なのでしょうか?

パーソルテンプスタッフのお客さまは、はたらきたい個人と人材課題を解決したい企業がそれぞれ存在します。そのなかでも、私たちは派遣スタッフが使うデジタルツールの企画・開発を担当しています。

派遣スタッフは仕事探しから就業中まで、さまざまな場面でデジタルツールを利用します。例えば、お仕事探しは「ジョブチェキ」、給与明細や有給申請、契約内容の確認といった就業中の手続きや申請には「MYページ」、最近は気軽にチャットで相談できる機能を持たせた「テンプアプリ」というアプリもリリースしました。

このような取り組みを3つの室、20名弱のメンバーで担当しています。

ー2024年度に注力している取り組みや目標を教えてください。

スタッフDX推進部としては、「パーソルテンプスタッフらしさをデジタルで」というコンセプトに基づき各プロジェクトを進めています。 

これまでに多くの企業や派遣スタッフにパーソルテンプスタッフが選ばれてきた大きな理由は、現場で接している営業やコーディネータたちの寄り添う姿勢あってのことだと考えています。この“らしさ”を受けて私たちもただDXで効率化するだけでなく、人のあたたかみをデジタルツールからいかに感じてもらえるか。すなわち「血が通ったデジタル」を開発できるかに、日々工夫を凝らしています。 

ー「血が通ったデジタル」に仕上げるためには、どのようなポイントがあるのでしょう?

「デジタル」と聞くと、冷たい印象を持ってしまうことがあるかと思います。それを言葉の表現や画面の印象で、どれだけパーソルテンプスタッフのあたたかみを表現できるか、という点を細部までこだわって工夫していますね。 

また、デジタルは一方通行になってしまうことも多く、フロント部門のコミュニケーションと合わせて成立するため、「いかに自然な流れで接続するか」ということも合わせて検討しています。 

スタッフDX推進部に在籍しているメンバーの多くが、フロント部門の経験があります。私を含めそういった現場感覚を持つメンバーだからこそ、「これを見て派遣スタッフがどう捉えるか」「営業担当者やスタッフフォローを担う人々が派遣スタッフと接するにあたり、自然とリンクした仕様になっているか」という観点を常に持つようにしています。 

パーソルテンプスタッフ、企業、派遣スタッフの中で好循環を生むために

ー派遣スタッフが利用するためのツールはこれまでもあったと伺いました。現在の「DX化」は、どのような点に注力しているのでしょうか?

「テンプアプリ」は2020年にリリースしましたが、それ以外のツールはかなり前から存在していました。派遣スタッフの多くがパソコンでなくスマートフォンで情報を確認する時代へ変化したことから、スマートフォン仕様へのデザインに刷新し、追加機能もプラスしていこうとしているのが今の流れです。 

2022年にお仕事検索「ジョブチェキ」のリニューアルから始まり、2023年は派遣スタッフの登録システムのリニューアルが完了しています。今年度は「MYページ」を改修しており、2025年7月リリースを目指しています。「MYページ」はグループ他社も共通で利用するため、特に規模が大きなプロジェクトになっています。 

ー「MYページ」のほかに「テンプアプリ」も今年度リニューアル中なのですよね。

はい。「テンプアプリ」は2020年にリリースした後、徐々に機能を拡充してきました。 

例えば、「最近どうですか?」を略した「SKD」機能は、就業日数に合わせた形でパーソルテンプスタッフの担当者が派遣スタッフへ仕事の状況を質問することができます。この質問を受け、派遣スタッフは気軽にスタンプで回答できるほか、不安や不満の声を伝えることも可能です。そういった回答内容をキャッチアップし、すかさずパーソルテンプスタッフの担当者が必要なアクションを起こせるという機能です。 

この機能に加えてチャット機能も新たに追加しており、仕事探しのタイミングでも気軽に相談できるよう工夫しています。今後もさらに寄せられる派遣スタッフの声や問い合わせの内容をもとに、追加機能やアップデートを行う予定です。 

ー派遣スタッフが使うデジタルツールのDX化が進むことでパーソルテンプスタッフにとってどのようなメリットがあるのでしょうか?

パーソルテンプスタッフが目指しているのは、「選ばれ続ける人材派遣会社」であることです。派遣スタッフに長く就業いただくことはもちろん、派遣就業先が変わるタイミングにもまた、パーソルテンプスタッフから就業したいと思っていただけるか、という点を大切にしています。 

COVID-19を経てはたらき方や価値観が多様化するなか、一人ひとりに合わせてパーソナライズをして、派遣というはたらき方を通じて成長を実感できたり、キャリアや学びにもつなげていく必要性を感じており、その点に寄与できるのがデジタルツールだと考えています。 

2020年の4月に「労働者派遣法」が改正され、派遣元企業はもとより、派遣先企業にも就業している派遣スタッフの評価を行うことが規定されました。 

この評価制度をただ法対応として行うのではなく、派遣スタッフ、派遣先企業、そしてパーソルテンプスタッフにとってもwin-win-winになる仕組みをつくるべく、今年度より新たなプロジェクトに挑戦しています。このように三者をつなぐ役割としてはやはりデジタルツールが有効です。 

さらに派遣スタッフに対しては、フィードバックをデジタルで可視化することでモチベーションの向上につなげ、派遣スタッフ向けに提供している研修といった学びとも接続させながら、リスキリングのきっかけにもしていきたいと考えています。 

その結果、就業先でのパフォーマンスの質向上にもつながり、高い評価を受けることも可能となります。そうなれば派遣スタッフの時給アップにつながるだけでなく、派遣先企業への貢献度も高くなっていくといえるでしょう。 

さらに、「パーソルテンプスタッフから来てくれる派遣スタッフは優秀な人材が多い」と評価されれば、それが当社の強みになると思っています。 

「パーソルテンプスタッフらしさをデジタルで」のコンセプトのもと、人材を補完するデジタルを開発できる組織でありたい 

ースタッフDX推進部の仕事でおもしろみを感じる部を教えてください。

マーケティングの要素もあるところでしょうか。 

デジタルツールで新たな機能を企画する際に、派遣スタッフにとって知りたいことがわかり、したいことが実現できるかを常に意識しています。例えば、ボタンの位置や色、形一つ取っても妥協できません。派遣スタッフの状況や心情までもを想像しながら一つずつ決めていき、実際にリリースすると、閲覧数やアクセス数として答えが数値化されます。そこで、私たちが想像していたように利用してもらえているかが明確になりますよね。この点は、難しくもあり、おもしろい点でもあると思います。 

ースタッフDX推進部の組織としての今後の目標を聞かせてください。

もともとパーソルテンプスタッフは、50年の歴史のなかで人材に寄り添う手厚さ、丁寧さを大切にしてきた企業です。ここが個人の皆さまから長く選ばれてきた理由なので、「パーソルテンプスタッフらしさをデジタルで」というコンセプトは、今後もベースの考え方として持っていたいですね。 

先ほどの話にもつながりますが、個人が求めるものは多様化しています。細かなことまで人の手を介して対応するには限界があるため、それを補完するのがデジタルの力であり、役割であると私は考えています。今後も変化するであろう、社会の潮流や個人の価値観などを意識しながらデジタル領域でそのニーズに合わせた企画・開発ができる組織であることが、私たちの役割であり、目指す姿です。 

現場力+テクノロジー人材の両面を活かして、人材の可能性を最大化させたい 

ー富川さんご自身の目標や、今後目指したいキャリアについても聞きたいです。

ここまでさんざんDX化の話をしてきたのですが(笑)、今のポジションでテクノロジー人材として成長した暁にはフロント部門に戻りたいな、という思いがあります。テクノロジーの面で強みを持つ私が再度現場に戻れば、はたらく人材の価値をさらに向上させられるのではないかと考えているからです。 

人材会社に入社したからには、人材のプロとして、人の可能性をいかに最大限発揮させるかという課題には挑戦し続けたいと思っています。テクノロジーに関する情報をインプットしながら、「私たちが人として何ができるか」という課題に対して組織を引っ張っていき、パーソルテンプスタッフの強みをさらに強化できるようサポートしたいですね。 

ー最後に、パーソルテンプスタッフではたらき続ける理由と、はたらく魅力を聞かせてください。

世の中はどんどんDX化が進んでいます。そのなかで、私たち人間だからこそ価値を発揮できる可能性は逆に無限大だと思っていて。人材の可能性を信じて、これからもさらに広げていくチャレンジを続けたい思いが強いです。そう思っている同志が多い会社であるということが私がパーソルテンプスタッフではたらき続ける理由だと思います。 

労働人口が減っている中で、パーソルテンプスタッフは派遣事業におけるリーディングカンパニーとして、日本社会において非常に重要な役割を果たしていると考えています。 

そのことを社員ひとりひとりが誇りに思いながら、はたらきたい人材をいかに「自分らしく」はたらけるように導いていくか。これこそがパーソルテンプスタッフの提供している価値です。その思いを胸に今後も事業に貢献していきたいですね。 

取材・文=ファーストブリッジ 宮口佑香
(2024年7月時点の情報です。)

富川苑美Sonomi Tomikawa
パーソルテンプスタッフ株式会社
DX 推進本部 スタッフ DX 推進部
部長
2013年にパーソルテンプスタッフ株式会社へ新卒入社。人材派遣営業として中小企業の新規開拓を担当した後、大手企業の深耕営業にて人材派遣会社としての優位性を高めつつ、人材派遣商材以外のパーソルグループ商材も提案。営業現場でリーダー、オフィス責任者の経験を経て、2023年にはスタッフDX推進部長に着任。現在は、派遣スタッフ向けのデジタルツールやアプリの企画・開発および「中期経営計画2026」に基づいた派遣スタッフ向け施策の検討に携わる。

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