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ビジネスの変容に対応できるシステムと組織を目指して―パーソルクロステクノロジーが描くテクノロジー活用

ものづくり・IT・研究開発など、多様な領域における技術課題の解決を担うパーソルクロステクノロジー。

今回はパーソルクロステクノロジーでテクノロジー推進本部 本部長を務める明神(みょうじん)にインタビュー。これまでの経験や現在テクノロジー推進本部として担う役割、そして今後の展望について、詳しく話を聞きました。

キャリアを通して、国内外で数々のプロジェクトを成功に導く

―まずは、明神さんのこれまでの経歴から聞かせていただけますか。

ファーストキャリアはSIerで、サーバーやネットワークなどインフラ領域を4年ほど経験した後、スキルの幅を広げるべく転職して3年ほどシステム開発に携わりました。そこから1年間のカナダ・アメリカへの語学留学を経て、アメリカの現地法人、日本のマーケティング支援企業、小売企業と多様な業界を経験し、2024年3月にパーソルクロステクノロジーに入社して今に至ります。

―活躍の場を海外へ広げようと考えられたのはなぜですか?

もともと「英語とITの経験値をもって世界で活躍できるエンジニアになりたい」という思いがありましたが、もう一つ後押しとなったのはSIer時代の同僚の存在でした。

アジア出身のその同僚は高いスキルを持ってエースとして活躍していましたが、そんな彼の給与は私たち日本人と比べて低く、また母国ではスキル面でより優れた仲間に囲まれていたといいます。その様子を目の当たりにして、今後グローバルマーケットになっていったときに自分の価値は何もないのではないかと強い危機感を覚えたのです。

エンジニアとして食べていくには、彼のような高いスキルを持つ海外の人材をマネジメントできる力を身につけることが不可欠と考え、留学や海外での仕事に挑戦することにしました。

―幅広い経験をされているのが印象的ですが、どのような軸でキャリアを選択してこられたのでしょうか。

パーソルクロステクノロジーへの入社も含め、人とのご縁があり自分を必要としてくれた場所と、その時々に抱いていた興味が重なるところに身を置いてきた感覚があります。

ただ、振り返ってみれば、キャリアを通してずっとプロジェクトマネジメントに関わってきたなと。一口にプロジェクトと言っても、本社機能を統合するような大規模なものから、顧客の事業改善の支援、自社基幹システムの統合・整備、EC事業の立ち上げや海外への事業展開などまでさまざまで、拠点とする地域も私自身の肩書きもそれぞれ異なりますが…。

マネジメントや調整、翻訳といった役割を通じてプロジェクトを成功に導くという仕事に気付けば長く携わっており、その経験を積めてよかったと思っています。

―パーソルクロステクノロジーへジョインするにあたって、会社から期待された役割、また自覚されていたミッションとはどのようなものでしたか?

明確なミッションが与えられたわけではありませんが、当時は複数社との経営統合を経てシステムの複雑性が増していると推測されたため、まずはシステムやそれを管掌する組織といったインフラ・環境を整えることが必要だと考えました。それによって、システムの管理・運用を担うメンバーが目の前の課題だけでなく未来を見通せるような状態を実現することを自分のミッションとして意識し、今もその目標に向けて取り組んでいます。

あらゆる取り組みのスタートラインとして、“ビジネスに対して柔軟な基幹システム”の構築に挑戦

―改めて、テクノロジー推進本部について組織概要を教えてください。

テクノロジー推進本部は、社内SEとして営業や人事などさまざまな立場のメンバーが円滑に業務を進められるようなシステムインフラを作ること、今馴染みの言葉で表現すれば“DX推進”をミッションとしています。

パーソルクロステクノロジーの独自システムを扱う「テクノロジー企画部」と、SBU*横断で使われるシステムインフラを扱う「ビジネスITシステム部」からなる組織です。

*SBU:Strategic Business Unitの略称。サービス事業領域ごとに分けた組織単位

―テクノロジー推進本部として今特に注力している領域や施策はありますか?

私が特に力強く推し進めたいと考えているのは、基幹システムの刷新です。

現状として、これまでの経営統合によってシステムが乱立し、PMIや新たな取り組みを始める際の見積もりに非常に多くの時間と工数がかかってしまっています。今後も「組織の総力を挙げ、半年以上の長い時間をかけてPMIを乗り越える」という状況が続けば、メンバーも疲弊してしまいかねません。

今後また経営統合が行われるときにも、新たなビジネスに挑戦するときにもITが足かせとなってしまわないように、あらゆる取り組みのスタートラインとしてまずは基幹システムが持つ課題を解決する必要があります。多角的な事業展開の土台となる基幹システムの構築を担ったこれまでの経験を活かし、当時の設計を参考に新たなシステムを作っていこうと構想しています。

―取り組みの進捗や現在地としてはいかがですか。

現在は経営層との対話を進めており、これから来期の予算もふまえた進め方やローンチのタイミングなどを改めて調整していきます。新たな期が始まる4月から取り組みを始動させられるよう、着実に準備を進めていきたいところです。

―この取り組みが進展した先で実現する世界観を、どのように描いていますか?

乱立するシステムを統合して新たな基幹システムを作った結果、「すべてのデータが一箇所に集められ、適切なデータを適切なタイミングで入出力できるようになる」ことが重要なテーマです。

整理された綺麗なデータがあり、その中から必要なものを必要なタイミングで、誰でもすぐに取り出せる。何かデータが必要になったときに「どこにあるんだっけ」「A・B・Cのシステムから少しずつ抽出して足してみたけど、どこかおかしい」とならずに済む。その結果として、どのような業態の会社との統合でもPMIを迅速に行えるようになるほか、“何に対しても柔軟に対応できる”世界観が実現できます。今後生成AIに取り組む時にも、整理されたデータが成功の秘訣と捉えています。

またこれは私自身の思いにとどまりますが、パーソルクロステクノロジーとしてこうした世界観を実現した先で、いずれSBU全体へこの新たな仕組みを展開していければ嬉しいですね。

一人ひとりが自分の価値を自覚し、未来を語れる環境を作る

―パーソルグループでは中期経営計画2026で「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を掲げています。明神さんはこの“テクノロジードリブン”をどのようなものと捉えていますか?

私の中では、“当たり前のことを当たり前にできる状態”を思い浮かべています。目指す世界観としてお伝えした像にも重なりますが、誰もが「こんな情報ないよね」と諦めることなく欲しい情報を自分の手ですぐに取得できる、それを活かして何でもできる、そんな状態です。

それが実現すれば、もしかしたら「ドリブン」とまではいかないかもしれませんが、少なくとも「テクノロジーを活用している」と言えるのではないかなと。私としてはそう言える環境を早く整えて提供し、社員の皆さんに使ってもらいたいですね。

―このグループとしての方向性もふまえ、明神さんが描く今後の展望を教えてください。

今年は、まずはシステムの課題を解消して無駄な作業をなくすことに一生懸命取り組んでいきます。もう少し長期的な視点では、しっかりとシステムの理想像を描くとともに、「こういうシステムを作るなら、それを管理するこんな組織が必要」などと、システムに合わせた組織体制も柔軟に作っていきたいと思っています。

そうしてシステムや組織体制というベースを作り、メンバーが未来を語れるような、また自分自身の発揮できる価値を自覚した上でステークホルダーへの積極的な提案が行えるような状態を2,3年後に形にするというのが今描く展望です。

―その実現に向けて、どのような思いで取り組まれていますか? ご自身の役割やパーソルクロステクノロジーというはたらく場に対する、明神さんの率直な思いを聞かせてください。

期待いただいていることを勝手ながら感じるとともに、まだジョインしたばかりの私の提案や考えを親身に聞いて寄り添ってくれる環境に、はたらきやすさも感じながら取り組んでいます。

またパーソルグループが手がける事業は、一人ひとりの仕事やキャリアに寄り添うという、人生に与えるインパクトが大変大きく勇気の要るものですが、一人ひとりがより良い仕事、はたらき方と出会えれば本当に素敵な未来が見えるのではないかという期待もあります。

そんな世の中を変え得る組織の中核と言える場所で、今テクノロジー推進に携われていることに、これほどやりがいのある仕事や立場はないなと感じますね。

―ありがとうございました!

取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈/撮影=長坂 佳宣(PalmTrees inc. )
(2025年2月時点の情報です。)

明神晃Akira Myojin
パーソルクロステクノロジー株式会社
サービス戦略統括本部 テクノロジー推進本部
本部長
SIerでインフラ領域を経験後、システム開発に転職。1年間のカナダ・アメリカへの語学留学を経て、アメリカ現地法人、日本のマーケティング支援企業、小売企業など多様な業界で経験を積む。2024年3月にパーソルクロステクノロジーに入社し、現職に至る。

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