「守る」だけで終わらない。セキュアインフラ部が追求するゼロトラストセキュリティの理想

2018年にパーソルホールディングスへ入社して以来、姫路はグループ全体のITインフラ刷新や、時代の変化に合わせた働き方の実現に取り組んできました。コロナ禍では、安全かつ柔軟に働ける環境整備に尽力し、2026年4月からはセキュアインフラ部の部長として、パーソルグループ全体のセキュリティ基盤強化を担っています。ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃が激化し、攻撃手法も巧妙化・複雑化するなか、堅牢な守りと自由な働き方をどう両立するのか。パーソルグループが目指すセキュアなインフラ基盤のあり方や、求める人材像について聞きました。

ワークライフバランスの最適化を目指し、パーソルグループへ

これまでどのようなキャリアを歩んでこられましたか? 略歴を聞かせてください。

2008年に大学を卒業後、新卒で大手SIerに入社しました。この会社の受託開発部門で、お客さま向けのWebアプリケーションの開発やプロジェクトマネジメントなどに携わった後、2014年から情報システム部門に転じ、社内SEとして自社システムの開発や改善などに携わりました。パーソルホールディングスに入社したのは2018年10月のことです。

なぜ転職しようと思われたのでしょうか?

情報システム部門は、最初に配属された受託開発部門とは違って、自社システムと長期間向き合えますし、システム企画から開発、運用、改善まで一気通貫で携われる点が気に入っていました。仕事内容は性に合っていたと思う反面、とにかく仕事が忙し過ぎました。プライベートを犠牲にせざるを得ないはたらき方を続けていたら家族は守れなくなってしまいます。ちょうど妻がふたり目を妊娠していたタイミングでもあったので、これを機に仕事と生活をきちんと両立しようと決め、転職先を探しはじめました。

パーソルホールディングスを選んだ決め手は何だったのでしょう?

パーソルホールディングスを選んだ理由は、仕事の進め方やはたらき方についても、一人ひとりに大きな裁量が与えられており、柔軟なはたらき方ができそうだと感じたことが一番でしたね。仕事内容についてもこれまで培った経験やスキルが十分活かせそうでしたし、新たな環境で自分の力を試すチャンスだと感じたので、パーソルホールディングスを選びました。

パーソルホールディングス入社後はどんなお仕事を?

最初の6年ほどは、コミュニケーションインフラ室のエンジニアとして、Microsoft 365やソフトフォンなど、グループ各社で利用するコミュニケーションツールの導入や、ファイルサーバのクラウド化に伴うデータ移行プロジェクトなど、コミュニケーションインフラの改善に携わりました。

次の2年間は室長として、メンバーマネジメントに取り組みつつ、オンプレ上で展開していた各種サービスを順次廃止し、クラウド上に再構築するクラウドシフトプロジェクトに携わる機会が多かったですね。

この間、従業員のはたらき方を大きく変えざるを得なかったCOVID-19に見舞われたこともあり、時代の変化に合わせたはたらき方の実現にある程度は貢献できたと感じています。

「堅牢な守り」と「自由なはたらき方」の両立を目指す

2026年4月からは、セキュアインフラ部の部長を務めています。セキュアインフラ部とはどんな組織ですか?

セキュアインフラ部は、従業員が利用するネットワークやデバイスの安全な利活用を推進する組織です。具体的には、グループ各社の従業員が利用するシステムの認証・認可の仕組みやID・パスワードの管理、パソコンなど業務に使用するデバイスの全社展開と運用・管理などのほか、社内ネットワークを経由した情報漏洩やサイバー攻撃への備えを固め、安心・安全に社内インフラを活用できる体制を整えることをミッションとしています。

セキュアインフラ部として、いま一番注力されている取り組みを教えてください。

ひとつ挙げるなら「ゼロトラストセキュリティ」の成熟度を高めることですね。ここ数年、パーソルグループではあらゆる階層において、外部攻撃や内部不正からサービス利用者や取引先の情報を守るゼロトラストセキュリティ対策に取り組んできました。すでにさまざまな対策を講じてはいるものの、セキュリティに対する脅威は増え続けており、攻撃の手口も巧妙化、複雑化する一方です。すでに対策を終えた施策であっても、さらにレベルを上げていかなければなりません。

具体的にはどのような課題と向き合っているのでしょうか?

ご承知のように、ここ数年、大企業が巻き込まれるランサムウェア事件が後を絶ちません。当然われわれも急ぎ対策を進めているわけですが、その一方、グループ全体を見渡すと対策レベルにばらつきや、重複する投資が散見されるようになってきました。このままでは、コストがかさむ上、複雑でメンテナンスしづらい環境が固定化し、事業成長の足かせになってしまいかねません。

こうした状況に陥らないために、最近はパーソルホールディングスをはじめ、グループ各社でセキュリティやガバナンスに取り組む部署と協力し、まずは現状の可視化に注力し、セキュリティ環境の適正化に乗り出しています。

どのような方針でインフラを守りますか?

われわれが目指すセキュリティは、従業員一人ひとりがルールをあえて意識せずとも、安心・安全に社内サービスを利用でき、かつ仕事に対するモチベーションや事業成長を阻害しない環境を実現することにあります。つまり、堅牢な守りと自由なはたらき方という、一見相反しそうな取り組みを両立させるのがわれわれのミッション。企業の命運を左右する情報資産はしっかり守る一方、取れるリスクはしっかり取り、生産性や従業員体験の向上など、目に見える成果や手応えを従業員に還元することを大切にしています。

いま求められるのは推進力のあるプロ人材

パーソルグループならではの難しさを教えてください。

現在、150社を超えるパーソルグループではたらく従業員は、78,000名を超えており、事業内容も多様です。これだけの規模において全社で統一された指針に則ったセキュアなインフラ基盤を実現し、維持するのは、並大抵のことではありません。

ただ幸いなことに、「テクノロジードリブンの人材サービス企業」と銘打ち、数々の施策を講じてきた積み重ねがあります。グループ各社で多少の違いはあったとしても、総じてテクノロジーやセキュリティに対する理解が深いこともあり、取り組みを阻む大きな障害はありません。今後も引き続き、定期的にグループ各社の事情や意見に耳を傾ける場を通じて、われわれの意思と目的を真摯に伝え、現場の意見を取り入れながら取り組みを加速させたいと思っています。

パーソルグループのセキュリティ対策を進化させる上でどんな人材に期待しますか?

もし企画や設計段階で抜け漏れがあると、社内の情報資産を思いもよらぬ危機に晒すことになってしまいます。とくにわれわれが扱うサービスは、ミッションクリティカルで、かつ事業規模も大きいため、緻密なプロジェクト運営が必要です。もちろんセキュリティに関する知識や経験があるに越したことはありませんが、大規模な導入プロジェクトを推進した経験があればセキュリティ経験は問いません。

繰り返しになりますが、われわれが目指すセキュリティ対策には、生産性と従業員満足度を高めるチャレンジが含まれます。ステークホルダーと丁寧なコミュニケーションを通して意思疎通を図り、かつ強いリーダーシップで物事を前に進められる方であれば申し分ありません。

最後にパーソルでのはたらき方に興味をお持ちの読者へメッセージをお願いします。

われわれセキュアインフラ部は、従業員が日々利用するシステムの認証基盤やID・パスワード、PCなどのデバイスといった、幅広いレイヤーをカバーする組織です。

パーソルグループが手がける人材サービスは多様で、社会に与える影響力も小さくありません。技術の幅を広げつつ、マネジメント力に磨きをかけるにはうってつけの環境があるのは確かです。

現場経験を積みたい若手から、組織をリードする中堅まで、幅広い人材を募集中です。私たちと一緒にパーソルグループのゼロトラストセキュリティをアップデートしましょう。

ありがとうございました!

取材・文=武田敏則(グレタケ)/撮影=山口修司(ファーストブリッジ)
※所属組織および取材内容は2026年5月時点の情報です。
※略歴内の情報は2026年5月時点での内容です。

Profile

姫路明宏 Akihiro Himeji

パーソルホールディングス株式会社
グループIT本部 セキュアインフラ部
部長

2008年、大学を卒業後SIerに入社。エンジニアとして金融系の業務システムの開発に携わる。2014年、情報システム部門に異動。社内SEとしてITツールの導入や運用・保守を担当する。2018年10月パーソルホールディングスへ入社。コミュニケーションインフラ室のエンジニアとして、ファイルサーバやメールリレーサービス、固定電話など、各種コミュニケーションツールのクラウドシフトに取り組む。2024年4月に同室の室長に着任。2026年4月から現職。

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