パーソルホールディングス テクノロジー部門 次世代テクノロジー人材育成に向けた海外研修2026@フィリピン・セブ島レポート ― グローバル環境で価値を出せる人材へ

2026年7月、パーソルホールディングス テクノロジー部門では、次世代テクノロジー人材育成を目的とした第1回海外研修をフィリピン・セブ島で実施しました。
参加者は、将来グローバル案件の中核を担うことが期待される選抜メンバー6名。海外での学びや異文化との接点を通じて視野を広げ、自ら成長機会を切り拓く主体性を養うとともに、組織や事業への貢献、さらには将来のグローバルな活躍につながる具体的なアクションを描く機会となりました。
海外研修の目的・意図
今回の海外研修は、「グローバル環境で価値を生み出せるテクノロジー人材への転換」をテーマに設計しました。
テクノロジーの進化やビジネスのグローバル化が加速するなか、エンジニアやテクノロジー人材には専門的な技術力だけでなく、多様な価値観や文化を持つ人々と協働しながら成果を生み出す力が求められています。本研修では、単なる英語力向上ではなく、「グローバルな環境でテクノロジー人材としてどのような価値を生み出せるか」を考え、視野と視座を広げることを目指しました。
また、海外企業や現地人材との交流を通じて、自身の考えや意図を明確に言語化し、相手に伝える力の重要性を理解するとともに、異なる文化や価値観を尊重しながら協働する姿勢を身につけることも重要な目的としています。研修で得た経験や気づきを一過性のものにせず、今後の業務やキャリア形成に活かし、さらなる成長につなげることを期待しています。
なぜセブ島なのか?
① グローバルビジネスを支える英語圏環境である
今回の研修先にフィリピン・セブ島を選定した理由の一つが、英語を公用語とする環境の中でグローバルビジネスを体感できる点です。
フィリピンでは、日常生活からビジネスシーンまで英語が広く使用されており、海外企業とのコミュニケーションや多国籍チームでの協働が当たり前の環境となっています。また、フィリピンはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業やITアウトソーシング産業が発展しており、多くのグローバル企業が開発・運用拠点を構えています。なかでもセブ島は、豊富なテクノロジー人材と高い英語力を背景に、海外企業の開発拠点として注目を集めています。
日本企業でも、オフショア開発や共同開発の拠点としてフィリピンを活用するケースが増えており、テクノロジー人材が国内だけでなく海外で活躍する機会は今後さらに広がることが予想されます。実際に現地を訪れ、海外企業や現地人材と交流することで、「グローバル環境で価値を発揮するとはどういうことか」を感じてもらうことを目的としました。

② 「言語化して伝える力」を実践的に学べる環境である
今回の研修では、知識を得るインプットだけでなく、学びを発信し実践するアウトプットを重視しました。
フィリピンでは、多様なバックグラウンドを持つ人々が協働しています。そのため、日本のように暗黙の了解や前提知識に頼るのではなく、自分の考えや意図、期待する成果を明確に言葉で伝えることが求められます。国や文化の異なるメンバーと協働する機会では、自分の考えを正確に伝える力だけでなく、相手の意図や背景を理解しながらコミュニケーションを取る力も重要になります。
英語研修や海外企業訪問、現地の人々との交流を通じて、言語や文化の違いを越えてコミュニケーションを取る難しさと重要性を体感し、グローバルに活躍するテクノロジー人材として必要な視点や姿勢を身につけることを目指しました。
コンテンツ詳細
本研修では、語学・テクノロジー・異文化理解・企業訪問を組み合わせた実践的なプログラムを実施しました。
特に、毎日英語での発表・議論・フィードバックを繰り返すアウトプット中心の環境を通じて、参加者は自ら考え、発信する力を磨きました。また、発表や議論、チームでの協働の場面では、主体性とリーダーシップが継続的に求められ、グローバルな環境で活躍するために必要な姿勢や行動力を実践的に養えるプログラム構成となっていました。
語学学校での英語研修
現地講師による英語研修を実施しました。講義だけでなく、会話やディスカッションを中心としたプログラムを通じて、実践的なコミュニケーション能力の向上を図りました。
AI研修
Claude Codeを活用した実践型のAI研修を実施しました。
授業は英語で行われ、参加者はAIを活用した成果物の開発に取り組むとともに、最終成果を英語でプレゼンテーションしました。技術的な知識の習得だけでなく、グローバル環境で求められるコミュニケーション力や発信力の向上にもつながる内容となりました。
海外企業訪問
フィリピンで事業を展開する企業を訪問し、グローバルな開発体制や人材育成、現地での事業運営について学びました。また、現地で活躍する社員との対話を通じて、グローバル環境における仕事の進め方やコミュニケーションの取り方、求められるマインドセットについて理解を深める機会となりました。
英語プレゼンテーション
研修期間中は毎日英語でのディスカッションやプレゼンテーションを実施しており、最終発表ではその成果を発揮。学びを自らの言葉で整理・発信することで、英語によるアウトプット力やプレゼンテーション力の向上を図るとともに、今後の具体的なアクションについて考える機会となりました。
異文化理解・市内視察
現地での生活や文化に触れる異文化理解プログラムや市内視察も実施しました。教室や会議室だけでは得られない経験を通じて、多様な価値観や働き方への理解を深めました。
オリエンテーション・振り返り研修
渡航前後にはオリエンテーションや振り返り研修を実施しました。海外で得た学びを整理し、今後の業務やキャリアにどのように活かしていくかを考える機会としました。

セブ島へ出発!
2026年7月19日、参加者6名と研修担当者がセブ島へ出発しました。



語学学校での英語研修
英語研修は、単に英語を学ぶことではなく、グローバルなビジネス環境において「自分の考えを相手に伝える力」を身につけることを目的として実施しました。
レッスンでは自己紹介やディスカッション、グループワークなどを通じて、英語でコミュニケーションを取ることに挑戦。語彙や文法の正確さだけではなく、「相手に伝わるように話すこと」を意識しながら取り組みました。参加者からは、「英語力そのものよりも、自分の考えを整理して伝えることの難しさを感じた」という声も聞かれました。
レッスンを通じて、多くの参加者が気付いたのは「完璧な英語よりも、意思を持って伝えようとする姿勢が大切である」ということです。実際のレッスンでも、「なぜそう考えたのか」「どのような意図なのか」と繰り返し問いかけられる場面が多くありました。参加者は英語で考えを整理しながら説明する経験を通じて、語学力だけではなく、論理的に考え、相手に分かりやすく伝える力の重要性を実感しました。

AI実習
今年はClaude Codeを使った実践演習をメインコンテンツとして実施しました。
実施内容
- AI活用ワーク
- Claude Code実習
- プロンプト設計
- 開発生産性向上
- チーム開発(フィリピン人エンジニアとの協働)
- 成果物プレゼンテーション(英語)
AI・テクノロジー研修では、AI活用ワーク、Claude Code実習、プロンプト設計、開発生産性向上に関する学習に加え、チーム開発にも取り組みました。各チームにはフィリピン人エンジニアがメンターとして参加し、英語でのレクチャーやディスカッションを通じて、グローバルな開発環境を実践的に体験しました。最終的にはチームごとに成果物を作成し、英語でプレゼンテーションを実施。技術力だけでなく、英語でのコミュニケーション力や発信力、協働力の向上につながる機会となりました。
企業訪問:世界企業はどう人材を育成しているのか
日本アイ・ビー・エム社
海外研修期間中には、日本アイ・ビー・エム社のフィリピン・セブ拠点を訪問し、グローバル企業ならではの開発体制やグローバル環境で活躍するための仕事の進め方や重要な判断軸についてディスカッションを行い、その内容を各自で整理した上で英語によるプレゼンテーションを実施しました。
IBMは世界170以上の国と地域で事業を展開しており、多様な人材が国境を越えて協働するグローバル企業です。当日は、セブ拠点の役割や日本向けプロジェクトの取り組みについてご説明いただいたほか、実際に現地で活躍する社員の方々とのディスカッションの機会も設けていただきました。

グローバル開発体制について学ぶ
セッションでは、フィリピンをはじめとする海外拠点と連携しながらプロジェクトを推進するグローバル開発体制についてご紹介いただきました。
参加者からは、「開発そのものだけでなく、国や文化の異なるメンバー同士がどのようにコミュニケーションを取りながら成果を生み出しているのかが印象的だった」という声も聞かれました。
日本向けサービスとDX推進の取り組み
そのほか、IBMが日本企業向けに提供しているサービスや、AI・クラウドを活用したDX推進の事例についてもご紹介いただきました。最新テクノロジーを活用した業務変革の取り組みだけではなく、それらを支える人材育成の考え方や組織づくりにも触れることができ、参加者にとって大きな学びとなりました。
急速に進化するAI・TECH領域においては、常に新しい知識を吸収し続けることが重要であり、そのための環境づくりや人材育成への投資が行われていることを知る機会となりました。
HiPE Inc,社
ほかにも、フィリピン・セブを拠点に日本企業向けのオフショア開発を展開するHiPE Inc.社を訪問しました。
HiPE Inc.社は、日本企業のシステム開発やWebサービス開発を支援するオフショア開発企業として、多くのプロジェクトを手掛けています。事業概要のご紹介に加え、フィリピン人材を活用した開発体制やグローバル環境で活躍するための仕事の進め方や重要な判断軸についてディスカッションを行い、その内容を各自で整理した上で英語によるプレゼンテーションを実施しました。

グローバル開発のリアルに触れる
セッションでは、日本とフィリピンをまたぐグローバル開発体制についてご説明いただきました。
開発を進める上では、単に技術力が高いだけではなく、言語や文化の違いを理解しながらコミュニケーションを取ることが重要であるとのお話がありました。国境を越えてプロジェクトを推進するためには、お互いの価値観やはたらき方を尊重しながら、一つのチームとして成果を目指す姿勢が欠かせないことを学びました。
日本企業との協業についてディスカッション
質疑応答では、日本企業との協業において苦労する点や成功のポイント、海外チームのマネジメント方法などについて活発な意見交換が行われました。
テクノロジー人材としてグローバル環境で活躍するために必要な視点やマインドセットを学ぶとともに、国や文化を超えて協働することの可能性を感じる貴重な機会となりました。
プレゼン大会:研修の集大成
研修最終日には、本研修の集大成として英語によるプレゼンテーション大会を実施しました。
参加者は研修期間中に学んだ英語コミュニケーションや生成AIの活用方法、企業訪問で得た学びなどを踏まえ、研修で得た一番の気づきをテーマに英語でプレゼンテーションを行いました。
参加者は以下の学びを得たようでした。
① グローバル意識・視野の拡大
- 研修を通じて、多様な価値観への理解が深まり、グローバルな視点が身についた
- 海外で働くことやグローバル業務をより身近に感じられるようになった
- 今後も好奇心を持ち、未知の領域へ積極的に挑戦していきたいという意識が醸成された
② 英語に対する自信と学習意欲の向上
- 英語での発信や会議参加への心理的ハードルが低下した
- 英語業務への自信や挑戦意欲が向上した
- 今後も英会話・リスニングを中心に継続的な英語力向上が必要と認識している
主体性・チャレンジマインドの醸成
- 完璧でなくてもまず行動し、発信することの重要性を実感した
- 未知の環境や新しい機会に積極的に飛び込む姿勢が強化された
- 自己研鑽を継続し、自ら成長機会を創出していく意識が高まった
業務・組織への貢献意識の向上
- 研修で得た学びを業務やキャリア形成に活かしたいという意欲が高まった
- 英語力だけでなく、IT専門性やグローバルコミュニケーション力の向上にも取り組みたいと考えている
- 学びや気づきを組織へ共有し、リーダーシップや行動を通じて周囲へ良い影響を与えたいという意識が見られた
※参加者のアンケートコメントを参照



番外編:教室の外にも学びがある
語学学校の研修以外に、現地スーパーやショッピングモール、ITパーク、市街地の視察などを通じて、参加者はフィリピンの人々の暮らしやはたらき方に触れました。街を歩く中では、若い世代が多く活気にあふれる街並みや、急速な経済発展を感じさせる高層ビル群とローカルな商店街が共存する風景など、日本とは異なる発展のダイナミズムを肌で感じることができました。また、現地の方々と直接交流する機会もあり、日本との価値観やコミュニケーションスタイルの違いについて考える場面も多くありました。
教室の中だけでは得られない経験を通じて、参加者一人ひとりがグローバルな視点で物事を見つめ直し、TECH人材としての可能性を考える貴重な時間となりました。



海外研修を終えて
今回の海外研修は、英語力向上や技術習得だけを目的としたものではありません。参加者一人ひとりが「グローバル環境で価値を創出するテクノロジー人材とは何か」を考え、自らの視野や視座を広げる挑戦の場となりました。
テクノロジー部門では今後も、変化の激しい時代の中で挑戦を続ける人材を支援し、次世代テクノロジー人材の育成に取り組んでいきます。今回の経験が参加者一人ひとりの成長につながり、組織全体のさらなる価値創出につながることを期待しています。