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ダム建設の現場からデータ活用まで。異なる領域のキャリアを力に変え、組織とデータを動かす現在地

テクノロジードリブンの人材サービス企業を目指す、パーソルグループ。

今回は、ダム建設や営業、経営管理など多様な経験を経て、データ領域へと挑戦を広げてきた山本に、キャリアの転機と、現在進めるデータ活用や組織づくりについて聞きました。

目の前の「面白い」を追いかけて。土木、営業、経理へと広がったキャリアの原点

まずは、山本さんのキャリアのスタートを教えてください。

新卒で大手総合建設会社に入社し、最初はダム建設の現場に配属されました。その後、自ら手を挙げて、別のダム工事で入札から現場に入るところまで関わる仕事に携わりました。

もちろん自由に仕事を選べるわけではありませんが、「やりたい」と意思を伝えることで挑戦する機会を得ることができました。

そこで経験した入札業務に面白さを感じました。CAD※で図面を描いたり、最新技術を活用した提案を考えたりすることが新鮮で、大きな事業の一端を担っていることが楽しかったのだと思います。

また、自分が携わった提案が、実際にどのような形になったのかまで見られるなど、仕事の全体を捉えられることにも強く惹かれていました。

※CAD:Computer-Aided Design。コンピュータを使って設計や製図を行うシステムやツールを指す。

キャリア意識が生まれたのは、どのタイミングでしたか?

大手総合建設会社を離れた後は、生命保険会社で営業をしていました。当時は子どもが小さかったこともあり、「保育園代を稼げればいい」くらいの気持ちでした。

ただ、実際にはたらいてみると営業が自分に合っていて、成果が報酬として返ってくる経験を通じて、次第にキャリアを意識するようになりました。

その後、マネージャー職への打診も受けましたが、より良い就労環境を求めて退職したんです。その時をきっかけに、「これからは自分のキャリアをきちんと考えよう」と強く感じました。

キャリアを意識するようになってから、次にどのような仕事を選んだのでしょうか?

その後は、電子部品メーカーに転職しました。最初に担当したのは、上場に向けた業務です。会社にとっても重要なプロジェクトで、経理本部長と二人で必要な書類を集め、証券会社にも協力いただきながら進めた経験は、自分のキャリアの中でも大きなものでした。

その後、経理業務の予実管理などを通じて数字を見るようになり、そこに面白さを感じるようになりました。振り返ると、この経験をきっかけに、DXにつながる方向へ進み始めたのだと思います。

会社を良くするために踏み込んだDX。必要な技術を自ら学び、挑戦の幅を広げた転機

経理の仕事から、どのようにDXへ踏み込んでいったのでしょうか?

上場準備を進める中で、連結会計をはじめ手作業で対応している業務も多く、業務をより効率化できる余地があると感じたことから、業務改善をきっかけにDXに取り組み始めました。

最初に着手したのは予算管理です。独自に構築された予算管理の仕組みを運用する中で、「もっと安定的かつ効率的な運用にできないか」と考えMicrosoft Accessを独学で学び始めました。使い続けるうちにデータを検索・操作するためのシステム言語であるSQLを書くようになり、データベースを導入することで、さらに理解を深めていきました。必要に迫られながら、一つずつ身につけていったという感覚です。

もともとITの専門家ではない中で、なぜそこまで取り組めたのですか?

基本的に「頑張れば人は何でもできる」と思っています(笑)。もちろん、それだけではなく、物事を俯瞰して見ながら、大事なところを拾っていくことは比較的得意なのだと捉えています。

CADやMicrosoft Accessも、情報量が多いと難しく感じますが、一つひとつ見ていくと難しいことばかりではありません。何より好きだったからこそ、実際に触って理解し、次へ進めたのだと思います。

DXの取り組みを広げていく中で、なぜ転職を考えるようになったのでしょうか?

DXを進めていくうちに、社外で登壇する機会をいただくようになりました。外部の方の話を聞いたり、「一緒にこういうことをやりませんか」と声をかけていただいたりする中で、もっと自分の可能性を広げられる環境で挑戦したいと考えるようになったんです。

当時は数名でDXに取り組んでおり、私自身が実担当として多くのことを担っていました。一方で、インフラやエンジニアリングの専門知識を持つ人たちと一緒に取り組めば、より規模の大きなことができるのではないかとも感じていました。

ただ、当時の会社では、新しい取り組みの意思決定には時間を要することも多く、より挑戦できる環境を求めて転職を決めました。

その中で、パーソルホールディングスへの入社を決めた理由を教えてください。

転職活動では、お客さまにサービスを提供する側と、会社の中で変革を進める側の両方を検討しました。その中で、自分は愛社精神が強く、会社のために仕事をすることが好きなのだと気づきました。

自らやりたいことを提案して進め、その変化を最後まで見届けたい。そのはたらき方を実現できる選択肢の一つとして出会ったのがパーソルホールディングスでした。

入社の決め手は、パーソルグループのグループビジョンである「はたらいて、笑おう。」への共感と、当時の室長がとても印象的な方だったことです。オンライン面接で初めて話したときから、この人と一緒にはたらきたいと強く感じ、パーソルホールディングスへ入社しました。

組織の枠を越えてデータをつなぐ。全社活用を支える基盤と、人を育てる組織づくり

実際に入社してみて、データ活用の状況をどう捉えましたか?

パーソルホールディングスは、大きなシステムが数多く導入されており、システム環境としては充実している印象でした。

ただ、データの利活用という点では、個別のシステム内での活用にとどまっており、システムを横断した活用にはまだ広げられる余地があると感じました。また、必要なデータも十分に集まっておらず、活用目的を明確にしたうえでデータを集める必要がありました。

加えて、当時は私を含めて4名の組織でした。この体制ではできることにも限りがあるため、組織を大きくしながら、担う領域も広げていく必要があると捉えていました。

入社してからの1年間、組織をどのように動かしてきたのでしょうか?

まず、データ活用のプロジェクトを増やしました。ただ、活用プロジェクトだけでは、それが止まったときに基盤自体も不要だと判断される可能性があります。

そこで、データ基盤を継続的に価値を生み出せるものにするため、システム間をつなぐ連携基盤も自分たちの業務領域に取り込みました。システム連携に欠かせない機能を持つことで、基盤の必要性を高めながら、データも集まりやすくなると考えたんです。

また、社内にデータソリューション部が新設された際には、一つの体制で進めるほうが良いと判断し、関係者に働きかけました。その結果、現在はデータ活用とガバナンスを全社一体で進める体制になっています。

本当に必要なデータを集めるには、より多くの人を巻き込む必要があります。現在は組織も9名まで増え、担う領域も広がりました。グループ全体でデータを活用していくために、組織の枠にとらわれず取り組みを進めています。

管理職として、メンバーに対して大切にしていることはありますか?

メンバーには、できるだけ自分で発言する機会を持ってもらいたいと思っています。ITの専門性が高くても、人前で話すことが得意とは限りません。一方で、プロジェクトを進めるには、自分たちが何を実現したいのかを説明し、周囲の理解を得る必要があります。

そのため、本部長が参加する新規プロジェクト立ち上げの審議も、メンバー自身に経験してもらっています。当初は苦手意識を持っていたメンバーもいましたが、経験を重ねるうちに、「審議で話すことは特別ではない」と感じられるようになってきたと思います。

「発言する力」を、山本さんがそこまで重視するのはなぜでしょうか?

メンバーには、それぞれの力が周囲に認められることで活躍の機会を広げていってほしいと考えています。ただ、オンライン中心の環境では、自ら発信しなければ、周囲から存在や成果が見えにくくなります。プロジェクトを前に進めるためにも、自分の考えを伝え、周囲に認知してもらう力は大切です。

もちろん、発言すること自体が目的ではありません。特にデータ利活用では現場理解が欠かせないため、まずは相手に「この人なら任せても大丈夫」と思ってもらうことが重要です。

そのため、メンバーには、人との接し方や話の聞き方についても伝えています。重要な打ち合わせには私も同席し、必要に応じてフォローするようにしています。

キャリアに正解はない。積み重ねた経験を力に、誰もがデータを使える世界へ

さまざまな領域での経験を経て、山本さんが大切にしてきた考え方を教えてください。

現場のことを考えながら、経営にもつなげていくことを大切にしています。現場が求めるものだけを形にしても、会社全体にとって最適とは限りません。一方で、経営の視点だけでつくっても、実際に使われるものにはなりません。

現場にとって価値があり、経営にもつながる。その両方が成立するところを見極めながら進めることが重要だと捉えています。

そうした考え方を、実際の仕事ではどのように活かしているのでしょうか?

何かに取り組むときは、「こうすれば、この人が使ってくれる」と先の姿を想像しながら、ストーリーを組み立てています。また、「何をすれば認められるのか」「何をすれば成果として残るのか」といった成果につなげることも重視しています。

これまで携わってきた仕事は、どれも自分にとって楽しかった経験です。せっかく積み重ねてきたものなので、一つも無駄にせず、自分の力として次の仕事に活かしていきたいと思っています。

これから、どのような世界を実現したいと考えていますか?

実現したいのは、「データ活用が特別ではない」状態です。データに詳しい人やアナリストだけではなく、誰もが扱える環境を目指しています。AIの活用が進めば、専門知識がなくてもデータを理解しやすくなり、データの民主化はさらに広がっていきます。

ただ、そのためにはメタデータの整備に加え、セキュリティやガバナンスなど、安心してデータを使える基盤づくりも必要です。

その実現に向けて、メンバーにも成長してもらいたいと思っています。できれば将来は半分ほどのメンバーに室長を担ってもらい、それぞれが専門性を持ちながら連携できる組織にしていきたいです。そうした体制が整って初めて、目指しているデータの民主化を実現できると考えています。

最後に、パーソルホールディングスに興味を持っている方へ、メッセージをお願いします。

私自身、以前はパーソルホールディングスではたらく未来を想像していませんでした。ただ、その時々で「楽しい」「面白い」と心が動いたことに向き合い、一生懸命取り組んできて本当に良かったと実感しています。だからこそ、キャリアに正解はないと思っています。

パーソルホールディングスは、社員の「やりたい」を後押ししてくれる環境です。やりたいことに正当性があり、きちんと説明できれば、挑戦を後押ししてもらえる環境があります。

みなさんも、自分の可能性を限定せず、面白いと感じたことにはぜひ挑戦してください。その場としてパーソルホールディングスを選んでいただけたら、うれしいです。データ活用に関心がある方は、ぜひ私たちの室に来てください。

私は「はたらいて、笑おう。」という言葉が本当に好きです。人生の中で仕事に向き合う時間は長いからこそ、前向きに楽しめる組織にしたいと考えています。これから入社される方も、やりたいことに挑戦しながら、自分らしく仕事に向き合ってもらえたらと思います。

ありがとうございました!

取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=嶋田純一/撮影=原野純一(PalmTree)
※所属組織および取材内容は2026年10月時点の情報です。
※略歴内の情報は2026年10月時点での内容です。

Profile

山本真子 Mako Yamamoto

パーソルホールディングス株式会社
グループAI本部 データソリューション部
データ活用プラットフォーム室
室長

2005年に大成建設株式会社へ入社。ダム工事の現場監督、官庁営業のほか、農林水産省補助事業におけるバイオエタノール製造技術開発プロジェクトに参画。2019年に株式会社メイコーへ入社し、全社予実管理、会計システム刷新、M&A対応、BI活用推進などを担当。グループ24社の経営管理統合DBを3名で内製化し、経営管理DXを推進。2025年にパーソルホールディングスへ入社し、データ利活用推進室にてデータ基盤整備やAI・データ活用推進に従事し、現在に至る。

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